2016年3月30日 | |
5月10日「コットンの日」特別企画 「Tシャツ・プリント・デザイン・コンテスト2016」 審査結果 グランプリに岩﨑 二郎さん、 優秀賞に嵯峨 夏光さんら5人が決定 |
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3月23日(水)に綿業会館(大阪市)で、「Tシャツ・プリント・デザイン・コンテスト2016」(主催:CCI国際綿花評議会、コットン インコーポレイテッド、一般社団法人日本テキスタイルデザイン協会、日本紡績協会、一般財団法人日本綿業振興会)の審査会が開催され、グランプリに岩﨑 二郎さん(70歳、大阪府)と優秀賞5点、学生奨励賞1点が決定した。 このコンテストは、5月10日の「コットンの日」を盛り上げるための特別企画で、今回で18回目を迎える。我々の暮らしに欠かせない一番身近な繊維・コットンを真っ白なキャンバスに見立て、「そのここちよさを自由に表現してみよう」という趣旨で、コットンにふさわしいプリント・デザインを募集したところ、応募総数は1,413点となった。国内はもとより海外5か国からも、イラストや絵画、CG、写真など個性あふれる力作が多数寄せられた。 グランプリは、コットンを通じて自然の恵みのありがたさや、動植物との共生の大切さを描いた作品。審査員からは「自然界の小さな生き物たちが生き生きとリアルに描かれ、その表現に自然への畏敬と優しさを感じる。従来なら“ふわっと柔らかいコットンのイメージ”をどう表現するかに重きを置いた作品が多かったが、今回は単なるイメージ表現にとどまらず、コットンをキーワードにしてうまく自然の美しさを描いている。メッセージ性が強く伝わってきた」と絶賛した。 同時に優秀賞5点と学生奨励賞1点も選ばれた。 ある審査員は「今回の入賞作品は、全体にシンプルなものが揃った。自然をモチーフにしたものや時代性を感じる作品が選ばれている。テキスタイル・デザインを描いた作品も入賞し、去年以上に表現の幅が広がってデザイン的なバリエーションを感じている」と語っていた。 このコンテストでは毎回、「未来を担う世代に夢とエールを」という意味を込めて「審査員特別賞」を設けて賞を贈っているが、今年は幼稚園児などの作品3点が選ばれた。どれも子供たちの生命力とエネルギーにあふれ、未来への可能性を感じさせる内容となった。 グランプリ作品のお披露目は、5月10日に東京で開催予定の「コットンの日」記念式典で発表・表彰式を行い、作品はTシャツにプリントして当日の出席者などにプレゼントされる。
■コンセプト&制作意図/ 「自然の中で作られて、また自然にかえってゆく」という、環境に優しいコットンをイメージして制作しました。作品に登場する動植物たちは、私が子供のころに見慣れた風景です。現在はビルとコンクリートの世界に囲まれて、このような美しい自然を目にすることが少なくなりました。コットンがつなぐ自然の恵みの大切さを感じていただければ嬉しいです。 ■作者の受賞コメント/ このたびは大きな賞をいただき、大変光栄に存じます。ありがとうございました。 長らくディスプレイ・デザインの仕事に携わって関わってきましたが、去年から仕事量を減らし、自分の好きな、制約を受けない、自分のための絵を描き始めた矢先の受賞でした。とても励みになります。これからも手書きにこだわり、細密な絵を楽しみながら描いていこうと思います。 ■プロフィール/ 1944 年生まれ。20歳の頃から建築や内装などさまざまなジャンルのデザイン業に関わる。現在は、博物館や美術館の展示デザインを中心に、立体・デスプレイ関係の仕事を手掛けている。入賞歴は、二科会デザイン部門に入選数回、高槻市美術展覧会市長賞2 回など。 優秀賞 (5点) 嵯峨 夏光さん 16歳 愛知県 あいち造形デザイン専門学校 永井 節子さん 59歳 東京都 グラフィックデザイナー 金永 治雄さん 65歳 東京都 テキスタイルデザイナー 辻村 陽子さん 37歳 大阪府 イラストレーター 林 恒貴さん 21歳 山形県 東北芸術工科大学 学生奨励賞(1点) 河出 夢さん 17歳 長崎県 創成館高等学校 審査員特別賞 (3点) 鈴木 愛彩さん 3歳 千葉県 青木 なごみさん 9歳 兵庫県 三田小学校 片山 瑛介さん 13歳 岡山県 岡山県立岡山南支援学校 |