2021年3月23日 | |||||||||||||||||||||||||||||
5月10日「コットンの日」特別企画 「Tシャツ・プリント・デザイン・コンテスト2021」 審査結果 グランプリに藤田 明日香さん、 優秀賞に北村 友莉さんら3人が決定 |
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3月17 日(水)に綿業会館(大阪市)で、「Tシャツ・プリント・デザイン・コンテスト2021」(主催:国際綿花評議会(CCI)、コットン・インコーポレイテッド、一般社団法人日本テキスタイルデザイン協会、日本紡績協会、一般財団法人日本綿業振興会)の審査会が開催され、グランプリに藤田 明日香さん(37歳、イラストレーター)と優秀賞3点、学生奨励賞1点が決定した。 このコンテストは、5月10日の「コットンの日」を盛り上げるための特別企画で、今回で23回目を迎える。今年のテーマは「サステナブル(持続可能)なコットン」。我々の暮らしに欠かせない一番身近な繊維・コットンを真っ白なキャンバスに見立て、「その良さを自由に表現してみよう」という趣旨で、コットンにふさわしいプリント・デザインを募集した。応募総数は680点となり、全国からイラストや絵画、切り絵、CG、写真など個性あふれる力作が多数寄せられた。 グランプリは、「コットンと生物多様性」を描いた美しい作品。明るく優しい色づかいで、コットンと共生する動物や植物、昆虫たちの世界を生き生きと表現した。 審査員は「テーマを自分なりにしっかりと解釈し、コットンと生物の循環社会をうまく捉えて仕上げている。さまざまな形のコットンや動物の表情など細部も丁寧に描かれ、たくさんの要素を美しいタッチで楽しげにまとめている。とても構成力が高く、デザイン力のある作品。多くの審査員が、立ち止まって作品に見入っていたこともあり、何かを訴える力を持っているようだ」と高く評価した。 同時に優秀賞3点と学生奨励賞1点も選ばれた。 優秀賞は、今年らしい、点描の細かい描写で時間をかけて描かれているものから、グラフィックで活力のある元気になれるような、まさにTシャツプリントの趣旨にふさわしい作品まで、幅広くバラエティーに富んだ作品群が選ばれた。 審査員からは「全体にTシャツとして楽しい仕上がりが期待できるものばかり。応募作品全体のエッセンスを抽出したかのような内容で、今年らしい持ち味のある、秀逸な作品ばかり」と称賛した。 学生奨励賞には、繊細なタッチの単色の一筆書きの作品が選ばれた。フリーハンドでセンスよく描かれたイラストは、「絵に対するバランスの取り方が絶妙」と評せられた 今年は、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響を受け、多くの学校でリモート授業が増えたため、告知が浸透せず応募数が伸びなかったが、応募作品全体の質は高く、それぞれがテーマをしっかりととらえ、表現方法に工夫が感じられる多彩な内容となった。 【各賞賞金】受賞者には賞状と副賞(賞金)が授与されます
■コンセプト&制作意図/ ふわふわとしたコットンが舞う中、動物や草花が生き生きと共生しているように表現しました。自然に優しいコットンは、大地から生まれ、使った後は大地に還り、また生まれて、人も動物も優しく包みこみます このイラストは、“コットンと動物たちの約束の地”をイメージして描きました。 苦心したのは、コットンの柔らかな色合いの表現でした。淡すぎると作品全体の締まりがなくなるため、鮮やかな蝶をレイアウトすることによって、柔らかさの中にも“自然の力”を感じることができるような仕上がりを目指しました。 ■作者の受賞コメント/ この度は輝かしい賞をいただき、大変嬉しく思います。審査員や関係者の皆様には、選んでいただき感謝しています。今後の大きな自信に繋がります。 2年前からこのコンテストに応募したいと思っていましたが、身籠っていたので諦めていました。出産後、肌がとてもデリケートになり、コットン100%製の洋服を好むようになったことをきっかけに、コットンに愛着がわき、コットンについていろいろ調べるようになりました。肌のみならず自然環境にも優しい素材だと知り、私の中でどんどん構図が浮かび、勝手にペンが進んでいました。 現在、犬や猫の保護活動を行う団体や個人にイラストを提供して、支援活動に協力しています。クリエーターとしての活動を多くの方に知ってもらうことで、 “守れる命”があることを喧伝し、これからも活動に貢献したいと思います。 ■プロフィール/ 1984年、兵庫県生まれ。大阪芸術大学デザイン学科を卒業。その後さまざまな職種を経験する。結婚を機に、2017年から「ATELIER ASUKA(アトリエアスカ)」を立ち上げ、フリーのイラストレーターとして制作を開始し、自然をテーマにしたデザイン活動を展開している。 優秀賞 (3点)
学生奨励賞 (1点)
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